近年、東北や熊本で起きた大震災をきっかけに災害支援ナースという新たな看護師が登場したのをご存知だろうか。
地震や豪雨など、日本では最近大きな災害が起こるようになり、それの対策として誕生した仕事である。
いつ起こるかわからない自然災害、人的災害など様々な災害時に看護にあたるスペシャリストとして、活躍が期待されている。
日本は地震大国としても知られ、2000年から2009年までのデータを見ても、マグニチュード6以上の地震の20%が日本で発生している。
災害発生時には、急性期の支援やケアが必要になるが、それだけではなくその後の被災者への精神的なケアが重要視されていた。
このケアに看護師が介入する事で、長期的に被災者のケアを行う事ができるようになる。
主な仕事としては、災害が起こった後の保健活動や、口腔ケアなどの予防衛生への対応などがある。
災害時に必要になる看護の知識、緊急時にも速やかに行動できるリーダーシップなどが必要な看護師だ。
こういった専門看護師は、ただ実践を行うだけでなく、研究分野や教育分野での活躍も期待されている。
専門看護師になると、現場で看護をするだけでなく、そこで経験した事を活かし研究をし次世代につなげる役割も果たさなければならない。
災害看護ができる人材の育成は急務とされ、災害看護専門看護師の資格を習得できる教育機関もどんどん増えている。
今までとは違った看護師の活躍の場が広がったという事で、これから看護師を目指す方にとっては選択肢の幅が広がったと言えるだろう。